取り過ぎて困るもの

2023年4月14日

中学校1年生になると「技術・家庭科」で「栄養バランスのよい食事」を学習し、栄養素についても学びますので、栄養素についての基礎知識を得ることができます。
一方、子どもたちの周囲には、様々なサプリメントや栄養補助食品とされるものがあふれていて、実際にそれらを服用しているケースも見られます。
「身長を伸ばしたいからプロテイン飲料を飲んでいる」などという話は、保健室ではあるあるなのです。

もちろん栄養は成長期の子どもたちにとっては、とても大切なものです。
しかし、「栄養が不足する」場合の問題は知っていても、「取り過ぎる」場合の問題については、よくわかっていない子どもも多いのです。
今回は、敢えて「取り過ぎて困るもの」を取り上げてみました。

サプリメントの多くは、科学的に有効性が証明されていないものがほとんど、という指摘もあります。
食事を作るのは、多くの場合保護者などになるのでしょうけれど、中学生なら自分で作ることも、自分で栄養バランスを考えることも大切である、ということもわかっていてほしいですね。

実際の指導の導入は何でも良いのですが、ちょうどいい具合にWBCでの大谷選手の活躍に注目が集っていたのでそれを使いました。でも他に担任のチョイスに任せても構いません。
大谷選手はインタビューで「1日60gのたんぱく質を取るようにしている」と答えていましたが、1日のたんぱく質摂取量のメタ・アナリシスは「体重1kgあたり0.65g」です。大谷選手は体重が97kgですから、97×0.65=63g。なるほど、理想的な摂取量だと言えますね。

今回の内容の参考にしたのは厚生労働省が作成した「日本人の食事摂取量 2020年度版」です。