法金剛院、妙満寺、広沢遍昭寺、鹿王院

2020年7月6日
カテゴリ:その他

法金剛院
妙心寺から徒歩数分の距離にある法金剛院。「関西花の寺」の一つですが、その名にふさわしく、1年中様々な花が咲いています。
私が訪れたのは1月。京都の街中では、椿と山茶花を見かけたのですが、法金剛院では何本もの椿と山茶花がたくさんの花をつけていて、特に苔の地面に落ちた山茶花の花が、苔の緑に赤く映えてとても見事でした。こういう景色を見るだけでほっこりするんですよね。
他にも紅白の梅やろうばい、さらには珍しい実をつけた仏手柑など、たくさんの花を見ながら、庭をゆっくりと回りました。
そのあと、建物の中に入り、仏像を見て回りました。このお寺には、平安時代、鎌倉時代の仏像が何体かあります。特に見事だったのは地蔵菩薩でした。平安時代のものを中心に周囲にさらに何体かの地蔵菩薩が並んでいたのですが、きれいに色が残っていて、見惚れてしまいました。
できれば、近くで、宝物館の中に入って見たかったなあ。

妙満寺
この日は、タクシーで移動です。
私が事前にお願いしたコースが、あまりにマニアックだった(?)せいか、プロ中のプロ、といった感じの運転手さんが案内してくださいました。
最初は、年に1回は必ず行く「赤山禅院」へ。新しいお守りをいただき、護摩札を書いて収めてきました。
その後、京都の北側を横断して「雪月花三庭園」の一つ、「雪の庭」の妙満寺へ行きました。
ここも大きなお寺です。参道も砂に箒目があり、きれいに手入れがされていました。
有名なお寺でも、参道の植物が砂だらけだったり、苔が痛んでいたりするところもありますが、ここ妙満寺は、京都の北で、訪れる人も少ないのにも関わらずきちんと手入れされていて、とてもまったりできました。
さて、お目当ての「雪」ですが・・・・全くありませんでした。
でも、広いお寺にはたくさんの建物や庭、安珍清姫の鐘などを収めた部屋などがあり、十分楽しむことができました。
特に「雪の庭」(この日は雪のない庭でしたが)は、やはり見事です。庭を眺める部屋にはh緋毛氈の上に藁座がおかれ、ゆっくり庭を見ることができます。
う~ん、これぞ京都。来てよかった。
ちなみにこの翌日、京都で初雪が降りました。がっくり!

広沢遍昭寺
広沢の池の畔、今は小さな伽藍があるだけなのですが、平安中期宇多天皇の孫にあたる寛朝僧正が開いた遍昭寺。
寛朝僧正といえば、「今昔物語」には安倍晴明との交流が書かれていたり、平将門調伏の祈祷をし成田山新勝寺との関わりなどで有名な僧です。
腕力もあり、「宇治拾遺物語」には、仁和寺で泥棒を蹴り上げた、などという勇ましい話もあります。文武両道だったんですね。
当時は大きな敷地にたくさんの伽藍があったようですが、その後没落してしまっています。
受付で拝観をお願いすると、僧侶の方が説明をしながら、赤不動明王と十一面観音立像など、宝物を見せてくださいます。両方の仏像共に、作者は名仏師定朝の父の作品だそうで、特に不動明王は、将門調伏のために成田に持ち込まれた不動明王と同じ木で掘られたものなのだそうです。
何だか、このお寺は、平安時代にタイムスリップしてしまいそうな所です。

鹿王院
タクシーの運転手さんお勧めの寺。「金閣寺のモデルになった舎利塔がある」ことと、「もったいないくらい素晴らしい宝物がたくさんある」とのことです。楽しみ。
参道を抜けて、建物に入ると、おお!確かにこれは金閣寺!
金色でないだけで、その形も雰囲気もまさしく金閣寺です。ここが、モデルになったという話には納得です。
この日、私以外は拝観者はいなかったのですが、きっとこのお寺も遍昭寺同様、昔は大きなお寺だったんでしょうね。
お宝も素晴らしい!
運慶作の十大弟子像をはじめ、足利義満が書いた扁額、室町時代の嵐山の地図など、たくさんの重要文化財や古文書がありました。
鹿王院は、すぐ側に嵐電鹿王院駅もあり、歩いてすぐですから、お勧めですよ。