捻挫しちゃったぁ

2024年8月10日
カテゴリ:その他

「ミルミル先生、Sさん、捻挫した!」

友達二人に肩を支えられたSさんが保健室にやってきました。

T:どれどれ、ここに座って・・・。あらぁ、腫れてるね。足首ひねったんだね。
S:はい。走ってたら急にぐきってなったんです。

小学校高学年になると、こんなけがが増えてきます。

足首は、大小いくつかの骨が集まっていて、腱や筋肉で固定されている部分です。
そのため、あらぬ方向に力がかかると、腱や筋肉が引っ張られ、切れたり、伸びたりする「捻挫」がおこります。
捻挫の時は、包帯を巻いたり、氷を乗せてしばらく安静にしたりと、少し時間のかかる手当をします。その間に、おしゃべりをしながら、手当の方法について一緒に考えてみましょう。

T:ちょっとごめんね。足首触らせてね。痛かったら言ってね。
S:はい。
T:くるぶしのところが腫れているね。この腫れているところに、何が入っていると思う?
S:えっ、わからないです。
T:足首はね、いくつかの骨が集まっていて、それを筋肉でつないであるから、変な方向に力が入るとつないでいる筋肉が伸びたり切れたりするんだよね。切れた筋肉の中には血管が通っているんだよ。ということは、ここ(腫れているところをさして)に入っているのは?
S:血液?
T:そういうことだよね。
S:えっ、血液がでても大丈夫なんですか?治りますか?
T:大丈夫、あなたのからだはちゃんと治してくれるから。では、私が皮ふの下の出血を止める手当を3つ、しますね。まず、一つ目は少し足を高くする。それから、2つめ。足首を圧迫する。そのために、包帯を巻こうかな。手をカッターで切ったとき、ハンカチとかガーゼとかで上から押さえると、出血が止まった、という経験あるでしょ?
T:はい。
S:あれと同じ。圧迫すると、出血は止まる。
T:そうなんだ。切ったときと同じなんですね。
S:そう、基本は同じ。さっき、足を高くしたでしょ?からだのどこかを切って出血したとき、特に血がたくさん出たときは、足を高くしたのと同じように、傷口を高くすると、血は止まりやすくなるんだよ。同じだよね。
はい、包帯完成。で、3つめは、足首を冷やす。切り傷の時は冷やさないけれど、捻挫の時は冷やすんだよね。はい、氷を乗せます。あまり冷たすぎたら言ってね。
S:冷やすのはどうしてなんですか?
T:どうしてだと思う?
S:う~ん、どうしてだろう。でも今までも捻挫したり、ぶつけたりしたときは冷やしてました。
T:なるほど、それは正しい手当ができたね。冷やすのも出血を止める方法の1つなんだよ。ということは、冷やすと血液の流れは、どうなるってことかな。
S:止まる?
T:そう、完全に止まってしまうわけではないけれど、血管が縮んで血液の流れがゆっくりになるんだよ。ほら、サウナに入った後に冷たい水に入るよね。サウナで暑くなると血管が広がって、血液の流れが激しくなるけれど、その後冷たい水に入ると血管が縮んで血液の流れをゆっくりにしてくれる仕組みになってるんだよ。
S:そうか、だからサウナの後水に入るのか。おかのした!