どきどきの正体

2020年8月18日
カテゴリ:その他

この学習の参考にしたのは、田中越郎著「イラストでまなぶ人体のしくみとはたらき」(医学書院)です。
からだの学習の「ネタ」を決める際、もちろん子どもたちの実態から拾うこともあるのですが、その他にも私自身が「え~!知らなかった!そうだったの?」といった具合に感動したものを選ぶこともあります。私自身が感動したものから学習過程や教材を作るのは、とても楽しい作業です。
この「どきどきの正体」も、上記の本を読んで、そのあまりの意外さに教材にしました。
「どきどき」という鼓動は、ほとんどの子どもが「心臓が収縮するときに起こる音」だと思っています。その既成概念をぜひ大きくひっくり返してみてください。
心臓には、ご存じのように4つの弁があります。心房と心室を繋ぐ弁は「房室弁」と言われ、左が「僧帽弁」右が「三尖弁」です。この二つがほぼ同時に収縮初期に閉じ、「ど」の音になります。心室から動脈に繋がるのは「半月弁」で左が「大動脈弁」、右が「肺動脈弁」。拡張初期に一緒に閉じ、「き」の音がでます。房室弁の閉じる音をⅠ音、半月弁の閉じる音をⅡ音といいます。
心臓の音を聞いていると、Ⅲ音やⅣ音が聞こえることもあるそうですが、この2つは弁の閉じる音ではありません。
あんな音を作り出すなんて、弁は何でできているのでしょうか?筋肉でできているのでしょうけれど、単なる筋肉なのかな・・・?う~ん、まだまだ疑問がいっぱいあります。
子どもたちも、同じようにたくさん疑問を抱いて、からだに興味を持ってくれるといいのですが。

教材の作り方

型紙  太線は肌色、細い実線は水色、点線はピンクの型紙になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それぞれ型紙を写して切り抜きました。

 肌色の画用紙を土台にして、型紙と同じように水色と
 ピンクを上に重ねて貼り付けます。

 

 下のような図になれば、完成ですので、血液の流れを
  赤で書き入れてください。

 また、「作るのが大変」という方は、ネットに心臓の
 絵がたくさんありますので、それを使うこともできま
 す。

 ただ、ネットのものには、それぞれの部位の名称がは
 いっている場合が多いので、不要なものは削除すると
 よいでしょう。