小学校 3年1時限目「女の色、男の色」
ポケット小学校では、性の学習の中に「ジェンダー」の分野が組み込まれています。「ジェンダー」の分野は、「人権」を学ぶための大切な内容で、性の学習には欠かすことのできないものです。3年生では、身近な「色」を切り口に「ジェンダー」を考えます。
最近は、ランドセルも色とりどりで、自由に選択できるようになっていますが、それでも子どもたちや大人の意識の中には、「女の子だから赤、ピンク。男の子だから黒、茶色、紺色」といったイメージが強く残っているようです。この授業が終わったときには、「男の子だって赤いランドセルが似合うね」「女の子でも黒いランドセル、なかなかいいよ」となることを願って授業をしています。
実際に授業の最後には、教室にあるいろいろな色のランドセルを、少し照れながらも背負う子どもたちの姿が見られました。
さて、実際に授業を始める前には、準備が必要です。
事前アンケートとして、子どもたちや先生方、或いは学年全体などを対象にして、すきな色2つをあげてもらう「すきな色調査」を実施しましょう。もちろん、子どもたち自身で調べます。それを集計した上で、指導案「展開 3,性別と色の関係 ・すきな色」で提示します。
意外なことに「女は赤、男は黒」と一概には言えない結果が出ます。場合によっては、ピンクの好きな男の先生に加わってもらうことも可能ですし、逆に青が好きなミルミルが加わったりもします。子どもたちが「う~ん・・・」と唸るような結果になるはずです。
予想としての「女色、男色」、そして今着ている洋服の色(ファッション雑誌の服の色も含む)、最後にすきな色、と並べて色紙を貼っていくことで、洋服も好みも多様であることに気付きます。色紙は、子どもたちに手伝ってもらいながら貼っていきます。
また、授業の進み方によっては、授業者が逆の価値観を提示して、子どもたちの考えに揺さぶりをかけることも必要です。きっと楽しくて、発見のある授業になります。
以前のミルミルの板書・・・・う~ん、これ、ダメだよね。一番上に横並びにはってあるのは、予想段階の女色、男色。その下がランドセル。その下が洋服で、写真には写っていませんが、ファッション雑誌の服の写真も貼ってあります。そして一回り小さい色紙は、すきな色。
その区別もきちんと板書しないと、子どもたちの考えを整理し、学習内容を明確にするには不十分です。反省!!