これ、何に使ったの?
クイズは、子どもたちが大好きな方法です。私は掲示物に時々使っていましたが、このほけんだよりのように、「からだの学習」に使うことはあまり多くありません。
それは、クイズ形式で問題を出すと、「なぜそうなのか」という理由より、「当たったか間違ったか」の方に子どもたちの意識が向いてしまうからです。「そうなった合理性」や「そうなった不思議」を感じてもらいたい時には、クイズの正誤はあまり重要ではありません。
だから「からだの学習」でクイズを使うときは、いくつかの条件に合う問題になるようにしています。
一つ目は、クイズの答えを子どもたちが検証できるようすることです。それまでの経験や知識を使うことで、何が正しく何が間違っているかを自分たちで考えることができるものにする、ということです。
「これ、何に使ったの?」のほけんだよりで言えば、だ液が食べものと一緒に胃に入っていくことは、中学生なら知っているはずなので、「胃の薬」ではないことに気がつくはずです。また「傷を舐めておくと治る」と言われた経験は、何人かの中学生にはあるはずですから、だ液には何らかの作用があることがわかります。
こんなふうに、子どもたち自身が検証できるものである必要があります。
二つ目は、答えが意外であることです。吐き出した液を薬にする、というのはあまり気分のいいものではありませんが、その一見汚いと思われるものが、それなりの成分を含んでいることに「なるほど、知らなかった。驚きだ」と思わせる意外性があることです。
そして三つ目は、答えをめぐって、子ども同士の討論や意見の交換が出来ることです。
この三つができるだけ揃った場合は、このほけんだよりのように、三択のクイズを使ってみます。
さて、どんな反応があるでしょうか。
教材の作り方
教材① 掲示用 問題と選択肢