宇治・放生院、宇治上神社、宇治神社、興聖寺、平等院

2020年3月7日
カテゴリ:その他

京都の冬は寒い!
でも、ミルミルの居住地に比べれば、まだまだ・・・のはずだったのですが。

一番観光客が少ないと思われる1月に、普段なら混み合う宇治に行ってみよう、と考えました。

放生院
通称「橋寺」。宇治川に架かる橋の管理を任されてきたことからこう呼ばれているこのこと。
境内には宇治橋を架けた経緯を書いた石碑が建っています。


門を潜ってかいだんを登ると、少し高台になっている境内からは、宇治川が一望できます。
境内にはたくさんの植物と仏像が並んでいます。桜の季節のはきっときれいだろうなあ。


縁側のベルを押すと、お寺の方が出てきてくださって、中に案内されました。
本堂には平安、鎌倉、室町のそれぞれの時代の仏像がありますが、圧巻なのは重文に指定されている「地蔵菩薩立像」です。すらりと立った姿に、彩色が残っていて、特に裏側はとてもきれいです。
今回の旅では、ここ放生院と法金剛院でも地蔵菩薩を見ましたが、両方とも見事に彩色されています。ここの地蔵菩薩様の体内には、3本の巻物が入っているそうです。
このお寺は、聖徳太子の発願で、秦氏が建てた由緒正しいお寺。説明をしてくださったお寺の方とマンツーマンでじっくりお話しをさせていただきました。

宇治上神社
世界遺産。いや~、まるで平安時代にタイムスリップしたかのような神社です。
特に大きな境内があるわけでもないのに、落ち着いた雰囲気と、何より実にきれいな建物に感激しました。屋根の曲線や建物全体のバランスのきれいなこと。この美しさが評価されて、世界遺産に登録されています。今まであまりみたことのない屋根の形で、屋根自体も四角ではなく、両側が多角形になっています。前に張り出した部分もあり、屋根を見上げたままややしばらく。首が痛い!でも、本当にきれいなんです。
なんだか、安倍晴明が中から出てきそうな感じです。

境内に設置されたテーブルの上にはいろんなチラシが置いてありました。
「神社雑学クイズ」「お守り札の効力は?」といった、ちょっとした疑問に答えてくれています。
勉強になりました。ちなみにこの「雑学クイズ」によれば、神社にいる方は「宮司」ではなく、「神職」もしくは「神主」と呼ぶのが正しいのだそうです。

 

宇治神社
もともとは宇治上神社と一体だったそうですが、今は宇治上神社と宇治神社に分かれてしまっています。宇治神社は、宇治上神社とは違って、新しい感じがしました。
観光客はこちらの方が多かったのですが、私は宇治上神社の方が、だんぜん気に入りました。

宇治はウサギと縁のある場所です。ウサギの置物や、かわいいウサギのおみくじもありました。

 

 

 

 

 

 

 

興聖寺
宇治神社、宇治上神社からさらに宇治川を遡った先に、興聖寺があります。
寺の入り口までは長い坂が続いていますが、この坂は「琴坂」。両側を流れる小川のせせらぎが、琴の音のように聞こえるからだそうです。

坂を登りきると、大きな山門が。
「これって黄檗宗のお寺?」と思ったのですが、いいえ、道元様の禅宗のお寺です。
山門は「竜宮造り」というのだそうです。なるほど、乙姫様か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お寺の中に入ると、「おっ?」と思わせる光景が・・・。受付のすぐ隣はお寺の庫裏、つまり台所です。そこで、お坊さんがちょうど食事の支度をしている最中でした。わかります?お坊さんがいるの・・・。あったかそうな湯気が登っています。大きなおくどさんが並んでいるところで、こんなふうに食事の支度をするんですね。初めて見た!感激!

 

 

興聖寺は大きなお寺で、いくつもの建物が並んでいます。庭も見事です。その中でも一番気に入ったのがこの写真の場所。室内には椅子が並んでいて、座ってお抹茶をいただいたり、庭を見たりすることができます。ストーブも置いてありました。珍しい・・・あまりお寺でストーブは見ないな。この日は雨と風が強く寒かったので、ストーブはとても有り難い。椅子に座って、20分ほどまったりしてしまいました。

平等院

そして最後はここ平等院。

なるほど、別荘だ。「この世は我が世、欠けたることもなし」と読んだ道長さんより、お父さんの兼家さんのほうが、私にとってはなじみの人物です。道長と言えば、豪快な人物という印象が強いでのしょうけれど、最近の研究ではかなり神経質な人だったとのこと。糖尿病を病んでおられたそうで、晩年はずいぶん大変だったようです。
この日、平等院は池の水を抜いている最中でしたが、この建物は見慣れた雰囲気です。やはり、お寺と言うよりはお金持ちの邸宅・・・という感じです。
宝物館にある彫刻や仏像は、素晴らしいものがたっくさん!たっぷりみてきました。