フッ素がIQに影響を与える
2024年9月13日
カテゴリ:その他
アメリカ国立衛生研究所(NIH)に所属する国家毒性学プログラム(NTP)が、「フッ素と神経発達および認知に関するモノグラム」を発表しました。
このレポートは、子どもの神経発達とフッ素の摂取量の関係を70件を超える論文から集約し、フッ素の摂取量とIQ,神経発達や認知能力に関連があることをまとめたものです。
フッ素を含むものは、私たちの身の回りにたくさんあります。
化粧品や医薬品、防水スプレー、潤滑スプレー、野菜や海草、お茶など、有機、無機の違いはありますが、フッ素が含まれています。
さらには歯みがき剤はもちろんのこと、歯の汚れを取る歯間ブラシにもフッ素がコーティングされているものがあります。
これら、日常的に僅かな量でもとり続けているフッ素が、体内に蓄積しているのが実情なのでしょう。
それが、子どもの場合、IQや認知能力に影響するとしたら、フッ素洗口を「教育」の場である学校で実施することは、大きな矛盾をはらむことになります。
日本の各自治体の教育委員会は、学力向上にとても熱心です。
「全国学力テスト」の結果を気にし、自治体によっては独自の学力向上策を実施しているところもあります。
その自治体が、IQや認知能力低下を引き起こす可能性のあるフッ素の摂取を推奨しているのです。
これは一体何なのでしょうか。
自治体の首長さん、教育委員会にこのNTPレポートをぜひ読んでいただきたいと思います。
ご自分たちが進めている学校でのフッ素洗口が、どんな結果に繋がるのか、現実をきちんと見つめるべきです。
こどものからだと命がかかっているんですよ。
(詳細はHP「フッ素・子どもと未来」 カテゴリー「何が問題なの?」の「フッ素とIQ」
このHPには当HPのトップ「フッ素・子どもと未来」からどうぞ)
からだはあなたの境界線
2024年9月13日
カテゴリ:その他
しばらく前から「近年の社会状況に合わせた性の学習になるようなほけんだよりが作りたい」と考えていました。
さんざん試行錯誤しましたが、まずは「同意」について、中学生用に、基本的考え方をまとめてみました。
中学生の経験差、興味関心の差を考え、挨拶を例にとって、会話形式を使用しました。
私たち日本人は、挨拶の際にハグなどの身体接触をあまり行いません。
触れあうのはせいぜい握手くらいでしょうか。
さらに「言葉にしなくてもなんとなく」や「その場の雰囲気を読んで」といった「無言の合意」を要求されることが多く、改めて「合意をとる」と言われると、なんだか難しい、面倒、と感じてしまうかもしれません。
でも、そもそもからだはその人のプライバシーの最たるもの。
からだの表面は、自分と外界の境界線でもあります。
その境界線にふれるのですから、原則として「同意」は必要なのです。
嫌がる相手のからだに無理矢理触ったら、いじめや場合によっては性被害に繋がる可能性もあるのです。
教室で生徒同士でプロレス遊びをするときも、「プロレスやろうぜ」「うん、やろう」という「同意」は必要なのです。
詳しい内容は、「参考資料」に載せておきました。
また、今回は「命(いのち)の安全教育」にも使用できるよう「指導資料」はつけてありません。
このほけんだよりを作りながら
「保健室で子どもたちのからだに触るときも、ちゃんと同意をとってからにしないと・・・」と改めて考えてしまいました。
「熱がありそうね。おでこ触ってもいい?」ですね。
鼻血が止まらない!
2024年8月10日
カテゴリ:その他
ずうっと以前は、鼻血は上を向いて血液が口に流れても構わず、首の後ろを手刀で叩き、小鼻のずうっと上の部分をつまんで止血する・・・という知識が正しいと考えられていました。
もちろん、今は違いますよね。
でも、まだまだ正しい手当の方法は定着していない場合もあります。
なので、正しい手当を、楽しく伝える工夫をしてみました。
また、鼻血の手当は、キーゼルバッハ点を押さえて、5分や10分、じっとしていなければなりません。最近はこの「じっとしている」のが苦手な子どもたちが増えていますので、途中でじゃんけんをしてみました。
じゃんけんなら、片手で十分可能ですし、特に話をしたり、大きくからだを動かしたりする必要もありません。
ミルミル小学校では、特に低学年の子どもたちと、よく行いました。
T:あらあら、上を向いているのね。口の中に血が流れて行ってるでしょ。
S:(うなずく)
T:はい、ここに座って、(膿盆や小さな洗面器などを渡して)これ持って、鼻の下に持ってきててね。私が鼻をつまむから、その後は下を向いていいよ。(キーゼルバッハ点をつまむ)、はい、下を向いて、鼻の下にさっきのお盆が来るように持っていてね。口の中の血、気持ち悪くない?
S:気持ち悪い。
T:そうか、じゃあ、このまま鼻押さえているから、水屋まで行って、口の中を軽くすすごうね。
(水屋で簡単に口をすすぐ。その後、また椅子に座る)
T:すっきりしたね。鼻血が口の中に入ると気持ち悪いでしょ?上を向いてしまうと、口の中に血が入ってしまうから、「鼻血が出た!」と思ったら、今のように鼻をきっちりつまんで、下を向いていいんだよ。そうすれば口に血が流れないよね。
S:(うなずく)
T:さて、ここからまず5分頑張ろうか。鼻をつまむのが痛かったら教えてね。では、よーい、どん!
T:1分過ぎたよ。では、先生とじゃんけんしよう。(じゃんけんする)
S:勝った!
T:負けた~、残念。じゃあ、いいこと教えてあげるね。Sさんは、鼻血がでたとき首の後ろを叩くといいよ、って聞いたことないかな。
S:ある
T:ブブー!これは、間違いです。首の後ろを叩いても、効果はありませんでした!なんで、こんな方法が「いい」ってなったかはよくわからないんだけど、間違いだから、やってはいけないよ。
T:はい、2分すぎました。じゃんけんの時間です。(じゃんけんする)
T:あ~また負けた。ではまた、いいこと教えるね。鼻血は鼻のどこから出てくるかというと・・・?今、先生が押さえているところの内側からでていることがほとんどだよ。血が出たら、その上を押さえる、というのは切り傷や擦り傷の時も同じだから覚えておいてね。
この後も1分おきにじゃんけんをします。こんなふうに過ごすと、鼻血が止まる頃には、どの子もニコニコして保健室を後にすることができます。
何度も負けたときは、何か楽しいお話をしてください。
「落ち」のある話でもいいし、怖い話でもいいし、短い雑談で楽しく時間を過ごしてみましょう。
じゃんけんの楽しさと一緒に、鼻血の手当も記憶に残ってくれるといいなぁ。
捻挫しちゃったぁ
2024年8月10日
カテゴリ:その他
「ミルミル先生、Sさん、捻挫した!」
友達二人に肩を支えられたSさんが保健室にやってきました。
T:どれどれ、ここに座って・・・。あらぁ、腫れてるね。足首ひねったんだね。
S:はい。走ってたら急にぐきってなったんです。
小学校高学年になると、こんなけがが増えてきます。
足首は、大小いくつかの骨が集まっていて、腱や筋肉で固定されている部分です。
そのため、あらぬ方向に力がかかると、腱や筋肉が引っ張られ、切れたり、伸びたりする「捻挫」がおこります。
捻挫の時は、包帯を巻いたり、氷を乗せてしばらく安静にしたりと、少し時間のかかる手当をします。その間に、おしゃべりをしながら、手当の方法について一緒に考えてみましょう。
T:ちょっとごめんね。足首触らせてね。痛かったら言ってね。
S:はい。
T:くるぶしのところが腫れているね。この腫れているところに、何が入っていると思う?
S:えっ、わからないです。
T:足首はね、いくつかの骨が集まっていて、それを筋肉でつないであるから、変な方向に力が入るとつないでいる筋肉が伸びたり切れたりするんだよね。切れた筋肉の中には血管が通っているんだよ。ということは、ここ(腫れているところをさして)に入っているのは?
S:血液?
T:そういうことだよね。
S:えっ、血液がでても大丈夫なんですか?治りますか?
T:大丈夫、あなたのからだはちゃんと治してくれるから。では、私が皮ふの下の出血を止める手当を3つ、しますね。まず、一つ目は少し足を高くする。それから、2つめ。足首を圧迫する。そのために、包帯を巻こうかな。手をカッターで切ったとき、ハンカチとかガーゼとかで上から押さえると、出血が止まった、という経験あるでしょ?
T:はい。
S:あれと同じ。圧迫すると、出血は止まる。
T:そうなんだ。切ったときと同じなんですね。
S:そう、基本は同じ。さっき、足を高くしたでしょ?からだのどこかを切って出血したとき、特に血がたくさん出たときは、足を高くしたのと同じように、傷口を高くすると、血は止まりやすくなるんだよ。同じだよね。
はい、包帯完成。で、3つめは、足首を冷やす。切り傷の時は冷やさないけれど、捻挫の時は冷やすんだよね。はい、氷を乗せます。あまり冷たすぎたら言ってね。
S:冷やすのはどうしてなんですか?
T:どうしてだと思う?
S:う~ん、どうしてだろう。でも今までも捻挫したり、ぶつけたりしたときは冷やしてました。
T:なるほど、それは正しい手当ができたね。冷やすのも出血を止める方法の1つなんだよ。ということは、冷やすと血液の流れは、どうなるってことかな。
S:止まる?
T:そう、完全に止まってしまうわけではないけれど、血管が縮んで血液の流れがゆっくりになるんだよ。ほら、サウナに入った後に冷たい水に入るよね。サウナで暑くなると血管が広がって、血液の流れが激しくなるけれど、その後冷たい水に入ると血管が縮んで血液の流れをゆっくりにしてくれる仕組みになってるんだよ。
S:そうか、だからサウナの後水に入るのか。おかのした!
堤かなめ議員の質問を文字おこししました。
2024年7月1日
カテゴリ:その他
4月13日に投稿した「えっ、体育? はあ?学活・・・?」の記事の内容に該当する国会の実際の質疑答弁を一部限定して文字にしてみました。
前半はいつもの厚労省との「効果ある」「ない」の不毛の議論でしたが、実はこの部分でも堤かなめさんは、新しいデータ等を取り上げて質問してくれているので、正式に議事録が公開されたら、ぜひ読んでみてください。
今回文字にした部分は、4月13日の投稿に関する部分だけです。
この質疑以降、たくさんの教員仲間にこの「体育と学活でフッ素洗口」の話をしましたが、全員目を丸くして
「はあ?そんなことできるわけないでしょ!!」とお怒りでした。
やっぱり、この文科省提案の方法は無理ですよね。
ということは、フッ素洗口は「教員の職務ではない」ということになります。
記事と一緒に読んでいただき、ぜひ交渉の1つの根拠として使っていただければと思います。
もう半年なのに・・・
2024年7月1日
カテゴリ:その他
倒壊した家が立ち並ぶ街、火事で焼失したままの焼け跡、水の出ない家、瓦礫の山・・・。
すでに能登半島地震から半年が過ぎようとしているのに、ほとんど変化のない景色・・・。
「3,11の半年後も、こうだったのだろうか?」もう記憶ははっきりしませんが、違っていたような気がします。
3,11の時は震災直後から近隣県などの教職員が学校現場にボランティアに入り、当該校の教職員と一緒に瓦礫を片付け、教室を整備しました。もちろん、一般の家屋でも、自治体やボランティアの力で、瓦礫の移動が行われ、集積場は山積みでしたが、街中はもっと違う光景だったのではないでしょうか。
3,11は津波被害もあったので、瓦礫は能登半島地震より多かったのです。
もちろん、被害地域も広範囲にわたっていましたが、半年後の2011年9月の光景は、もっと違っていたような気がします。
昨日、一昨日とテレビでは地震半年後の能登半島の状況を伝えるニュースがいくつか見られました。
しかし、長い時間を割いて報道したのは、僅かでした。
半年経っても遅々としてすすまない被災地の状況を、なぜもっと伝えないのかと、疑問に思います。
もちろん、能登半島地震には、他の地域にはみられないような特徴もあるのでしょう。
それが原因で、「復興が進まない」と回答している自治体もありました。
もし、私が、あなたが住んでいるところで同様の被害があり、自治体が様々な理由を挙げて「だから復興が進まなくても仕方ないんですよ」と言ったら、どう感じるでしょうか。
諦めてしまいますか?
私が疑問に思うのは、なぜ日本全体で石川県を支援しないのか、ということです。
すでに被災地の自治体の皆さんは、疲れ切っているのでしょう。
その人たちを、もっと知恵を出し合って、支援できる方法をなぜ国はとらないのか。
優秀な人や様々なアイデアを持っている人たちは、きっと日本中にいるはずなのに。
私が住んでいる自治体で同様の被害が起きても、国はなんの知恵も、支援も出さないのだろうか・・・。
もちろん、当事者でもないのに勝手なことを言っているのは重々承知ですが、復興が進まない理由をあげるだけではなく、それを解決する方法を見つけ出すのも、復興の大きな仕事の一つでしょう。自治体で実行するのが無理であれば、全国知事会や国が動けばいいのです。
岸田首相、国会議員の皆さん、全国の自治体の皆さん、自治体の首長さん。
フッ素洗口を導入するような無駄な仕事は即中止し、能登半島の復興を支援しましょう!!
熱中症の手当
2024年5月7日
カテゴリ:その他
熱中症については、小学校5年生の保健の教科書にでてきますが、1ページの3分の1程度で「資料」としての扱いです。
でも、これだけ気温上昇が取り沙汰されるようになり、しかも4月や5月で最高気温が30度・・・という状況になった今日では、保健体育で僅かに扱う以前に、知識としてその仕組みを持っていてほしいものです。
というわけで、スポーツ団体等で活動が活発になる小学校高学年用にまず、熱中症についてのほけんだよりを作ってみました。
ポイントは、「なぜからだから水分がなくなると異常がでるのか」「からだを冷やすのは、からだの『なに』を冷やすのか」です。
小学校高学年ともなれば、熱中症の応急手当として「水分の補給」と「からだを冷やす」ことの重要性は知っていると思われますが、なぜその手当が必要なのかについて、もう一歩踏み込んで考えてもらいましょう。
6年生は復習のつもりで、5年生は予習のつもりで学習してみてはいかがでしょうか。
資料にしたのは「環境省熱中症予防情報サイト」の内容です。
それから「新しい保健5・6 東京書籍」を見ていて気がついたのですが、熱中症の手当として「全身を氷水につける」と書いてありました。
しかし「環境省熱中症予防情報サイト」ではこの方法は、「必ず医療有資格者を事前に配置し、直腸温を継続的にモニターできる人的・物的環境が整った状況で実施して下さい。そのような準備がない場合には、水道につないだホースで全身に水をかけ続ける『水道水散布法』が推奨されます」とありました。
(https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_2-3_2-4.pdf)
東京書籍に問い合わせをしたので、もし返事があればまたお知らせします。
教材 1
えっ、体育? はあ?学活・・・?
2024年4月13日
カテゴリ:その他
とんでもない回答が返ってきました。
4月3日、立憲民主党の堤かなめ議員が国会厚生労働委員会で、学校でのフッ素洗口について、「フッ素洗口は教育なんですか?」と質問してくださいました。ありがとうございました。
その回答がこちら
「体育科における口腔の健康を保つこと。特別活動における心身の健康の保持増進として実施する場合は、教育活動に位置づけられ、教員の活動となる」
おやおや、今まで主張してきた「保健管理の一環として」はどこに?
この「保健管理の一環」という理論もすでに破綻した理論でしたよね。なぜなら学校で実施される保健管理は、健康診断結果に基づき、学校生活を支障なくこなし、学習能率を上げるための内容に限定されているからです。
むし歯は、学校生活や学習にはほぼ影響はないので、学校での保健管理の一環には該当しません。
では「体育(保健体育でしょうね)や特別活動」に本当に位置づけられるのでしょうか。
何度も言いますが、フッ素洗口は単なる化学反応ですから、「教育」とはかけ離れた行為です。
文部科学省官僚ともあろう方々が、「教育とは何か」が理解できていないはずはないのですけれどね。
ですから、そもそもの前提が間違っているのですが、百歩譲って保健体育と学活で考えてみると・・・
口腔の健康が取り扱われるのは体育科の中で保健の領域ですが、そもそも保健は小学校3年生にならないと行われない授業です。
小学校1,2年生には保健はありません。
さらに3年生以上の「保健体育」の教科書にも、「歯みがき」しか出てきません。
唯一「フッ素」が出てくるのは、小学校5年生の、しかも東京書籍と文教社の教科書のみで、もちろん「指導要領」には「フッ素」は一言も出ていません。
このHPでもお知らせしたように、発展教材として「フッ素について教える」ことは可能ですが、実際に「洗口をする」ことは全くの別物です。
従って、保健体育の一環としてフッ素洗口をする根拠はどこにもありません。
では、特別活動の学級活動ではどうでしょうか。
特別活動は年間35時間の計画が組まれています。およそ週1回です。
おおまかに内容を説明すると・・・
まずは、学級生活をよりよくするため、子ども同士の様々な話し合いが計画されています。
これは、年間結構時間をとります。
そのほかに日々の生活の様々な指導や安全、給食に関する指導なども含まれます。
文部科学省の回答にあった「心身の健康の保持増進」はここに含まれますが、あくまで指導内容の一部にしか過ぎません。
学校によってはこの領域で性教育や歯と口の健康教育(授業です)、薬物乱用指導や喫煙防止指導なども行われます。
そして、キャリア教育もこの学活の中で行わなければなりません。
指導要領の学級活動のページには、10項目にわたって授業内容が列挙されているのです。
それを35時間で行わなければなりません。
単純計算して 35÷10=3.5時間となります。
フッ素洗口は1回10分かかるとして、全ての時間をフッ素洗口に当てたとしても、21回しかできません。
しかも前述のように喫煙防止指導や性教育、薬物乱用防止指導、さらに給食指導も含めての3.5時間ですから、明らかにフッ素洗口という「教育ではない活動」に時間を割り当てる余裕は、全くないのです。
そしてもう一つ。
文部科学省の言うように体育科や学級活動に含めるのであれば、授業時間中に実施しなければ変ですよね。
学級活動の10分だけを切り離して、給食後に行うなんて、あり得ません。
ちゃんと現場の動きを考えて回答して欲しいな、文部科学省・・・・。
結論。今回の回答を教育委員会に突きつけてみましょう。
「文部科学省はこう言いました。だから学校でのフッ素洗口の実施は無理です。」と・・・。(そう簡単にはいかないことは十分承知です)
ちなみに文部科学省は堤かなめ議員にこうも答えています。
「学校現場は多忙なので、可能な限り負担軽減するよう、教育委員会に要請している」
これも、教育委員会に伝えましょう。
(HP「フッ素・子どもと未来」にも掲載)
フッ素洗口の効果検証結果
2024年3月24日
カテゴリ:その他
前回の投稿で、「東京、神奈川、大阪、兵庫、広島、岡山、宮城、群馬の皆さんは、フッ素洗口導入に気をつけて」とお知らせしましたが、案の定、各地から「フッ素洗口の話が出てきた!」という連絡を頂きました。
まずは、導入を阻止する活動が必要ですが、そのために心強い資料ができあがりました。
ほぼ同じ内容を、HP「フッ素・子どもと未来」のカテゴリー「何が問題なの?」に載せてありますので、そちらで読んだ方もいるかもしれませんが、一人でも多くの方に知ってもらいたいので、こちらにも書きたいと思います。
そもそもは、ある歯医者さんが作成された「2006年から2017年までの全国都道府県別DMFTの減少率比較」でした。このデータの元になったのは、A県が作成した「2006年から20017年度までの全国都道府県別DMFT」の変化を一覧にした表です。この表を作成したA県では、「フッ素のおかげでむし歯(DMFT)がこんなに少なくなりました」という根拠に使われたようです。
そこで、その歯医者さんは「単にDMFTで比べると減ったように見えるが、減少率で見たらどうなのだろう」ということで、各都道府県のDMF(むし歯の経験総数)の「減少率」を計算してくれました。
すると、たくさんの学校でフッ素洗口をしているA県のようなところが、必ずしも減少率が大きいわけではないことがわかったのです。
フッ素洗口とむし歯の減少率をはっきりさせたグラフが、次のものです。
縦軸は2006年から2017年までの間の、むし歯経験のある歯(DMF)の減少率、横軸は2006年と2017年のフッ素洗口経験者数の平均です。(データがきちんと残っている22都道府県のみの結果です)
フッ素洗口を実施している子どもが多ければ多いほど、「フッ素洗口でむし歯が減る」のであれば、減少率は大きくなり、横軸で右に行くほど、青色の点は上に集中するはずです。
しかし実際は・・・?
このグラフのいわば中央値を示す回帰直線(青の点線)も、「フッ素洗口でむし歯が減る」のであれば、右肩上がりになるはずなのですが・・・・?
それどころか、僅かですが右肩下がり・・・?
つまり、フッ素洗口実施率とむし歯の減少率には、相関関係が無いことになります。
ただ、このグラフでは、学校で実施されているフッ素洗口以外の要素が排除されていません。
むし歯予防教育を自治体あげて熱心に実施している県もありますし、シーラントや歯間ブラシの使用、昼の歯みがきをほとんどの学校で実施している、ということろもあります。
しかし、それでも減少率だけを比べた時点ですでに、フッ素洗口の効果は見られません。
現場からの声によると、「フッ素洗口をすると、安心して歯みがきや健康週間がおろそかになる」という現象が見られるとのこと。そういった影響も、このグラフには加味されている可能性もありますが、そうだとすると、フッ素洗口でむし歯がへるどころか、かえって逆効果、ということすら考えられます。
もう一つ、2022年のDMFと減少率を比べたグラフも紹介します。
どうですか?
このグラフの「洗口実施率」は、小学校のみの実施率です。全国では、中学校より小学校での実施率が高いので、小学校だけのグラフも作ってくださいました。
こちらは全国47都道府県のデータです。
やっぱり、右肩下がりになってしまっています。
回帰直線もほとんど変化がなく、相関関係はみられません。
ほぼ100%に近い子どもたちがフッ素洗口を実施している県と、全く実施していない県の減少率が同じ・・・・。
統計的には、1つ1つの点より回帰直線が優先されて考えられるのでしょうけれど、こんなグラフを見ると、なんだかがっかりしますね。
ここでは紹介しませんが、HP「フッ素・子どもと未来」には、17才のむし歯保有率のグラフも載っています。
すでに12才でほとんど相関関係が無いので、多分17才でもないだろうことは予想できると思います。
回帰直線は完全に真横、グラフの横線と平行でした。
興味のある方はHP「フッ素・子どもと未来」をのぞいてみてください。
「こんな無駄な作業に、わたしたちは事故がないよう気を張って、副作用を心配し、誤飲しないかハラハラしながら手伝わされているのか」と、養護教員の立場から考えると、無性に腹立たしくなります。
何度も言いますが、フッ素洗口はどう頑張っても教育にはなり得ません。
また「学校生活を円滑に送るために」実施される保健管理にも該当しません。
たんなる医薬品を使った医療的行為、フッ化ナトリウムという薬品の化学反応です。
フッ素洗口は、養護教員や担任の、そして学校が担うべき事ではないのです。
そのことを、みんなで訴えていきましょう。
学校保健安全計画
2024年3月24日
3学期がようやく終了し、人事異動もあり、せわしく過ごすうちにまた新学期が・・・。
「学期末と新学期の間に1ヶ月くらいの休暇があったらいいのに」なんて、贅沢な願望を抱きたくなりませんか?ミルミルは、しょっちゅう思ってます。
それでもしっかりと新学期は「すぐに」やってきます。
最初にするのは「学校保健安全計画」の作成でしょうか。
地域によっては「作成しなくていい」というところもあるようですが、ミルミル小中学校では、提出を求められます。
そこで、学校保健安全計画の1例として、過去にミルミルが作成した計画を載せてみました。
皆さんが作成する際に、使えるところがあったら、あちこち切り取って使ってくださいね。
タイトルが「健康教育年間計」となっていますが、これは「学校保健安全計画」の保健分野として作成しているためにこうなったものです。
バージョンは、小学校用です。