だ液のシャワー
2020年6月26日
カテゴリ:その他
以前、このほけんだよりを使って指導した際、まず実物の輪切りレモンを見てもらい、だ液が出たところで舌下腺を観察する、という方法をとったことがあるのですが、レモンを見てもだ液が出ない、という子がたくさんいて、担任がびっくりして報告してくれました。
「そうか、レモン、直接食べたことないんだ」そうなんです。付け合わせとして肉等に絞ってかけた経験はあるものの、直接食べたことがない・・・・。思わず唸ってしまいました。
ミルミルの年代では、スポーツの試合での砂糖漬けレモンは定番で、顔を歪ませながら食べたものですが、今は目にすることも少なくなりました。
というわけで、今回はレモンは登場しませんが、酸っぱいものを見てもらうだけで、舌下腺からはだ液が出てくるのがわかります。もしよかったら、みなさんの学校でレモンや梅干しで、だ液の分泌に挑戦してみてください。
鏡が一人1枚ないときは、数人で共有しても構いませんが、だ液が鏡につかないように気をつけましょう。殺菌力のあるだ液ですが、それでもウイルスや細菌がまじっていることがありますから、自分のだ液は自分で管理する、ということでしょうか。
ちなみに、江戸時代の日本の医学書「養生訓」には、こんなことが書かれています。
「朝ぬるま湯で口をすすいで、昨日から歯にたまっているものを吐き出し、干した塩で上下の歯ぐきを磨き、お湯で20~30回口をすすぐ。そして口に含んだ湯を洗い布でこし、お椀に入れる。
これを目薬として使う」
これを実践する気はありませんが、貝原益軒先生は、だ液に殺菌作用があることを知っていたのでしょうかね。