小学校 2年1時限目「命ができるしくみ」
この授業は、1年生で性の学習を行わなかった場合を前提に作成しました。もし1年生で性の学習を実施していた場合は、1年生での学習内容を復習するところからはじめてもいいでしょう。
さらに内容や用語も、それぞれの学校や子どもたちの実態に合わせて、変更してください。
卵子や精子という用語は4年生で、子宮は5年生で学習する言葉ですから、卵子や精子を「女の人が持っている命のもと」「男の人が持っている命のもと」「赤ちゃんの部屋」と表現してもいいでしょう。
大事なことは、授業を実施することです。
周囲の理解を得られないような時は、無理せずに実施してください。また、ちつやペニスも具体的な位置を示してありません。単に「出口」として紹介してあるだけです。
つまりこの授業は、名称や位置を学習させることをメインにしたものではなく、命のできる仕組みに関して、2年生の子どもの実態に合った気づきや感動、疑問などを持ってもらうためのものです。
さらにもう一つ大切なことは、プライベート・ゾーンについて学ぶことです。コロナ禍で、家庭内の性的虐待や性被害の相談が増えている、と言われています。被害にあったときにそれをまわりの大人に話せるように、プライベート・ゾーンに関する学びは、ますます重要になっているのです。可能であれば、授業後に被害を子どもが訴えた時、それを聞く際の大人側の姿勢につて、家庭に知らせる方法も検討してみましょう。
教材の作り方
①卵子と精子のペープサート
色画用紙に卵子と精子の形をそれぞれの色画用紙から切り取ったものをはる。目や口はペンで書き込み、割り箸に貼る。
②家、道路、門
家・・・色画用紙を切り抜いて作ります。
道路・・・形はどんなものでもいいので、道
路に見えるように。これも色画用紙を
切って作ります。
門・・・扉が開くように作ります。
家、道路、門は、それぞれ別に作り、裏側に
マグネットをつけておきます。
卵子、精子、それぞれに作ります。
③1ミリに並んだ卵子と精子
白い画用紙に、色画用紙から切り抜いた卵子と精子をはりつけます。
④卵子、精子、受精卵の写真、プライベート・ゾーンの絵
次の資料は、書籍に載っている写真や絵を使いました。実物は載せられないので、書籍とページ数を紹介します。
卵子の写真 「おなかの赤ちゃん」(講談社) p11
精子の写真 「生まれる 胎児成長の記録」(講談社) P28
受精卵の写真 「おなかの赤ちゃん」(講談社) P14
プライベート・ゾーン 「性の絵本 2」(大月書店) P29