#「教師のバトン」
「現役の教員が、若い教員志望者に仕事の魅力を伝える」ことを目的に昨年3月に文科省が始めた「#教師のバトン」。その結果は皆さんご存じの通り、目的達成にはほど遠い状況になっています。ミルミルの経験から考えても、「当然だよね!」と思える結果ですが、文科省の官僚の皆さんが現実の学校現場をいかに知らないかを暴露する結果になってしまいました。でも、その人たちが、教育政策を作っているんですよね。
ミルミルが学校に勤務していたのは、7年前までの37年間。年々勤務状況は厳しくなり、自宅への持ち帰り仕事も増え、不登校だけでなく発達障害の子どもたちも保健室で抱え込み、じっくり教材研究やほけんだよりのネタ作りをする時間も、職員室で他の先生方と話合いをする機会も、校外で研修をする場もどんどん減っていく・・・というのが現実でした。
その上、今はコロナ。現場の仲間からは悲鳴しか聞こえてきません。
その上、フッ素洗口。以前指摘したとおり、洗口でコロナウイルスを教室中にまき散らす可能性があることも無視し、コロナ禍でもフッ素洗口を止めない行政、学校・・・。
一方で、洗口による感染拡大の可能性を考え、フッ素洗口を中止している学校もたくさんあります。
「フッ素洗口のある日は、いつもよりずっと早く出勤しないと間に合いません」と、ある養護教員が話してくれました。もちろんここで言う「いつもより早く」は、勤務開始時刻の1~2時間以上前を指しています。コロナ禍では、朝の健康観察や体温測定、消毒などの作業がさらに加わります。「フッ素洗口のある日は、何があっても休めません。例え子どもが病気でも休めませんよ。」という声もありました。養護教員以外の教員が洗口液を準備することは、不可能です。しかも、洗口液づくりは、一歩間違うと子どもたちの健康に影響を与える成分を含んでいますので、「それを考えると、すごく緊張して何度も確かめます」と言った養護教員もいます。実際に、希釈濃度を間違える事故は、過去に何件か起きています。かつては「フッ化ナトリウム」の試薬を使っていたことのある養護教諭は「朝からゴムの長~いエプロンを着て、ゴーグルで目を覆い、ゴム手袋をして希釈していた」そうで、自分の目や口に「フッ化ナトリウム」が入らないか、自分自身の命の危険すら感じながら作業をしなければいけなかったそうです。
こんな作業が、教育機関である学校に必要なのでしょうか。しかも効果に疑問のあるものを・・・。
「フッ素洗口」という「#バトン」は、後に続く養護教員はもちろんのこと、子どもたちにも渡してはいけません。一人でも多くの仲間がバトンを受け取らずに済むように、まだまだ活動は続きます。