知ってます?思春期性歯肉炎
2022年6月9日
カテゴリ:その他
小学生の頃は頻繁に行っていた歯や歯ぐきの指導が、中学生になると少なくなっていくような気がしていました。さらに、以前勤務した中学校で、「歯みがき指導しましょう」と提案したところ、担任から「小学生じゃないんだから、歯みがきの指導なんて必要ない」と言われ、びっくりしたことがあります。
年齢に合わせ、歯と歯ぐきの指導はその内容が変化することはあれ、必要がなくなるなんていうことはありません。特に中学生期は、むし歯以外にも新たに課題を抱える年齢です。それが「思春期性歯肉炎」をはじめとする歯周疾患です。
歯周疾患は、予防にも治療にも歯みがきの方法が重要になります。これまでのミルミルの経験から考えると、ほどんどの小中学生が、歯の中央や先端を磨く、まさしく「歯みがき」をしています。この磨き方では、歯周疾患の予防は難しくなります。学校保健統計によれば、小学生でも歯科検診で平均3.45%の児童に歯肉炎が見られたとのこと。重要なのは、歯と歯ぐきの境目を磨く「歯ぐきみがき」ができるようになっていることなのです。
歯周疾患は、年齢が上がるにつれ罹患率が高くなる、と言われています。ただし、これは歯科医院に来院した人を対象にしたデータですから、具体的な数字はわかりませんが、歯周疾患についての基本的な知識を、まずは中学生期にしっかり理解させたいものです。
でも、改めて学校保健統計を調べて、疑問が・・・。あまり「女子は」とか「男子は」とか分けて考えるのは普段はしないようにしているのですが、歯肉炎のデータにこれだけ違うがあるということは、やはり男子の方が歯の関心が低くなりがちなんでしょうか。皆さん、ぜひ生徒たちに聞いてみてください。