お勧め本 小学校低学年用

2025年2月19日
カテゴリ:その他

性の学習に充てることのできる授業は多くない、という学校がたくさんあると思います。
そんな時に役立つのが、保健室常備の絵本です。
今回は、小学校低学年用の絵本を紹介します。もちろん、授業で使用してもOKです。

「だいじ だいじ どーこだ?」           
 えんみ さきこ著  大泉出版

からだは基本的に個人のプライバシーです。    
その基本を教えてくれる本。
名称はもちろんのこと、いわゆるバウンダリーも含めたからだの捉え方がわかります。

もちろん、プライベート・パーツ(ゾーン)も説明有りです。

 

 

 

 

 

 

 

                                 

                                               

  絵本 からだうた

  日暮 かをる文 エイデル出版

この本の題名を、以前聞いたことがある、
という方もたくさんいらっしゃると思い
ます。

そう、2003年に起きた「性教育バッシン
グ」の標的になってしまった七生養護
学校で使われていたあの歌です。

こうやって改めて文字にして読んでみると
その当時の七生養護学校の教員と保護者
の暖かな眼差しがしみじみと感じられます。

そして、こんなふうに出版されることに
対するなんとも言えない感慨を覚えるのは
ミルミルだけでしょうか。

養護学校ならではの視点で、車椅子の子
どもなども登場します。
ぜひ保健室に置きたい1冊です。

 

こころって なんだろう?         ほそかわ てんてん 著  KADOKAWA

本当はこの本の表紙を載せたかったのです。他の本は全て出版社のHP、或いは直接のメールで掲載の許可を
いただいたのですが、KADOKAWAでは、個人には掲載許可を出していないとのこと。
残念です。

内容はとてもいいものです。小学校低学年には難しい「こころ」という概念を、身近な事例を挙げて説明し、実際の友人関係の中でさらにそれを実感させる、という、低学年にもってこいの本です。

子どもたちの人間関係は、年齢を追うにつれて複雑になっていきますが、その基本の考え方がわかりやすくまとめてあります。

 

あっ!そうなんだ! 性と生

浅井春夫 安達倭稚子 北山ひと美                      中野久恵 星野恵  編著  エイデル出版

 

この「あっ!そうなんだ!」シリーズは、3冊
で構成されていて、残りの2冊は

あっ!そうなんだ! わたしのからだ  と
あっ!そうなんだ! わたしのきもち  です。

いずれも幼児から小学校低学年用として、そして
性の学習入門本としてもってこいの本です。

また、保護者が子どもと一緒に読んで、大人も
一緒に学べる本でもあります。

編著に携わった皆さんは“人間と性”教育研究協
議会の皆さんですから、安心感もばっちり!

基本中の基本の本です。

 

 最後に性とは直接関わらないけれど、  
   性にとってすごく大事な領域の本を一冊紹介

  わたしと なかよし
  ナンシー・カールソン著   瑞雲社

いつもようきであかるい「わたし」には、いつも
一緒にいてくれる友達がいるのよ。

それは「わたし」・・・。

どんな自分でも大好き・・・つまるところ自己肯定
感にあふれた本です。

吉野弘さんの詩「奈々子に」に次のような一節が
あります。

「自分を愛することをやめるとき ひとは
    他人を愛することをやめ世界を見失ってしまう
                        自分があるとき  他人があり 世界がある」

自己肯定感は、もちろん生きていくときに大切なものですが、特に「性」にとっては、大きな影響を与える価値観であると、ミルミルは感じています。