比叡山
比叡山は、京都鬼門の守りの山です。山全体が信仰の対象なのでしょうけれど、その山内に「東塔」
「西塔(さいとう)」「横川(よかわ)」の3つの区域があり、それぞれに延暦寺の修行の場があります。
延暦寺には、12月上旬まで京都駅からバスが出ていますので、それに乗って向かいました。バスの右側に座ると、窓から琵琶湖がとてもきれいに見えます。さすがに山の中なので、京都市内よりは気温が低く、紅葉もあちこちに見られました。来週は「もみじ祭り」だそうです。
2018年10月末現在、根本中堂は大改修の最中です。でも改修中でないと見られないところ、というものもあり、今回は建物の周囲に組んだ足場の上から、屋根の上まで見ることができました。
さらに足場の上で上映されていたビデオを見てつい足を止め、見入ってしまいました。明治初期の「廃仏毀釈」による延暦寺と日吉大社の混乱について説明されているものでした。
日本人は昔から自然の中に神や仏を見いだし、畏敬の念を持ってそれを祭ってきました。だから「廃仏毀釈」の前には、神社にも寺院にも貴重な仏像や宝物が今以上にたくさん祭られていたはずなのです。
そういえば、戦国時代にキリスト教が日本に入ってきた時、キリスト教徒による寺院の襲撃や僧への暴行が多発したため、キリスト教徒の多い九州地方には古い寺が少ない、と聞いたことがあります。茨城も水戸藩主が江戸時代ずいぶんお寺を壊したとか。もし水戸藩や九州地方の寺院弾圧がなければ、そして「廃仏毀釈」がなければ、今頃みごとな仏像や宝物を見られたかも・・・。う~ん、残念。
今回、比叡山に行ってよ~くわかったのですが、ここは庭を見たり、まったりするところではないんですね。ここは、「お参りをするところ」のようです。現在進行形で日々修行が行われているところ・・・。そんな感じがひしひしと伝わってきました。だからついついいっぱいお賽銭をあげて、
手を合わせてきましたよ。いつにないくらいたくさん、でした。
そこで早々に「まったり」は諦めて、御朱印集めが趣味の友人のために、3つの地域の御朱印集めに集中することにしました。それぞれの地域は、循環バスで結ばれているので、時刻表とにらめっこしながら、走る、走る!坂道や階段も多くて、かなり疲れましたが、無事全部集めることができました。
横川にある「元三大師堂」 おみくじ発祥の地だそうです。