ショート指導をするときに
夏休みや年末年始休みなどの長期休業明けに、身長や体重を測定する学校も多いと思います。そして、測定後に短時間の保健指導の場を設定している場合もあるでしょう。ほけんだよりや健康診断の事前指導(2019年春に投稿予定)は、担任の先生方にお願いしますが、身長体重測定後の保健指導は、養護教員が直接指導できる、数少ないチャンスです。 さらに、私が作った指導に、子どもたちがどのように反応したかを直接知ることができる、貴重な機会でもあります。とかく長々と説明したくなる気持ちをぐっと抑え、「からだの学習」の理論に則って、10分以内に終わる指導を「ショート指導」として提案してみたいと思います。
「理論編」でもお話ししましたが、指導の「ネタ」はいろいろなところに落ちています。そして「ネタ」を拾ったら、それを「どのように料理するのか」ということが重要になります。
カレーライスを作って子どもたちに食べてもらうことに例えて、考えてみましょう。最初にタマネギとお肉を炒めて、その後ににんじんとじゃがいも、最後にルーを入れ、「できたよ」と子どもたちに食べてもらうというのがスタンダードな方法ですが、「ネタ」によっては、最初にカレーライスを食べてもらって、「何が入っているかな」という問いを元にみんなで考える、という方法もあります。また、材料だけを最初に見せて、「これでできる食べものは何だろう」と考えることもできます。どんな方法が最も効果的かは、子どもたちの姿や意識を想像しながら決めて下さい。
ここで紹介する指導は、もちろん自力で作ったものもありますが、市販の本などから選び、さらに手作り教材を加えたり、指導過程を変更したりして作ったものもあります。最初から最後まで自力で作り出さなくては・・・と、頑張りすぎなくてもいいと思います。息切れしてしまっては大変ですからね。
市販のものから選ぶときのポイントは、子どもたちの実態と合っているかどうか、ということです。
私が参考にした本を紹介しましょう。
◎「わくわく保健指導 1年間」
小野礼子 近藤真庸 山梨八重子 戸野塚厚子 中村ひとみ 著
住田 実編著 (日本書籍)
◎「授業書的発想による保健指導の教材づくり」
数見隆生 著 (ぎょうせい)
他にもたくさん素敵な本がありますので、ぜひ探してみて下さい。