みんなどうしてる?

2024年1月9日

まずは今日から3学期が始まった学校について

1,お隣はどうしている?
3,11の時は、保健室が津波で流された学校がたくさんありました。応急手当の道具も、書類も、ベッドも机もまったくない!という状況から始まったのです。
そんなとき、お隣の学校同士で連絡を取り合い、まずはお互いの状況確認。
そしてお互いにできる支援、もっと広範囲に支援を求める必要があることを集約して助け合ったのだそうです。

何より、学校に1人しかいない養護教員。
だれかと連絡を取り合い、会話を交わすことで、心のよりどころができるはずです。
宮城県では、海沿いの学校に若い養護教員が多く配置されていたため、周囲の学校の養護教員と連絡をとり合うことで、物質的にも精神的にも助け合うことができたそうです。

「特に被害はなかった」という学校でも、近隣の学校同士で連絡を取り合うことで、今まで経験したことがなかった問題が発生した際にお互いに相談しやすくなります。

まずは、養護教員自身が安定して子どもたちに向き合える状況をつくるためにも、仲間と手を繋ぎましょう。

2,感染症予防
新型コロナ感染症もインフルエンザも、まだまだ流行がおさまっていません。
避難所から登校する子どもたちがいる学校は、学校での感染症流行が、もしかすると避難所での感染につながるかもしれませんし、その逆もあるかもしれません。

3,11の時、勤務する学校に多くの人が避難する状況を見ながら「わたしの学校では、絶対感染症は流行させない!」と決心した養護教員がいたそうです。
それだけ、集団で生活する場では感染症予防は大切になります。

もちろん、流行を完全に予防することはできません。
でも、予防に十分配慮することはできます。

方法はやっぱり、手洗いやマスクの着用、抵抗力の維持ですよね。

うがいは、すでに十年ほど前にインフルエンザの予防行為からは削除されました。新型コロナ感染症では、逆に感染を広げる可能性も指摘され、全国の学校で集団フッ素洗口が中止される事態にもなっています。
インフルエンザの流行期には、集団フッ素洗口の実施は、そもそも中止するべきなのではないでしょうか。

感染症予防の方法の詳細は、もちろん養護教員の皆さんなら十分に承知していると思いますので、後はお任せします。

ただし、予防を徹底するあまり、子どもたちを追い込んだり、実際に感染した子どもたちがつらい思いをするようなことのないように配慮しましょう。

3,いつもと同じ対応を
3,11の後、教員を対象にしたメンタルヘルスの研修会が開かれたそうです。そこで、「急ぐ必要はない。ゆっくりといつもと同じ対応をしてほしい」という話があったのだそうです。

実際には、普段と変わらない対応をしながら、子どもたちとはじっくりと向き合う心がけを持って話を聞き、不安や困り事を話したい子どもには、時間をとって対応したのだそうです。
被災直後は気が張り詰めていて、怒りや悲しみの感情を表現できなかった子どもたちが、それを表に出せるようになるまで何ヶ月もかかった、という報告もあります。

被害が比較的少なかった地域でも、報道や周囲の大人の態度、繰り返し起こる地震などで、不安になっている子どもはたくさんいると思います。
普段と同じ対応を心がけながら、子どもたちの小さなSOSを見逃さない必要もありそうです。