避難所にいる子どもたちと向き合う

2024年1月14日

応援メッセージです。

日が経つにつれて能登半島地震の甚大さが伝わってきます。くれぐれもご自分とご家族を大切に。1日も早く日常が戻りますようにとお祈りしています。   

山形県元養護教諭  OY

 

雪が降る寒い日が続いていますね。ストーブが少ない避難所とか、雪の中で作業する自衛隊の皆さんとか、ほんとうに大変です。3,11のあの日も、津波がやってきた後に雪が降りだした寒い日でした。

3,11は、能登半島地震と違って、普通の授業日におきました。そのため、教職員が学校にいる間に地域の皆さんが避難してきて、教職員全員がそのまま避難所の運営に関わることになったケースがたくさんあります。

その一方で、先生方は自分たちの学校の子どもたちを、避難所を回りながらその無事を確認する作業もはじめました。

避難所の生活は大人でも過酷ですが、子どもにとってはまた違った過酷さが生じます。
思い切り走ったり騒いだりして動き回れば「うるさい」「静かにしよう」と言われ、忙しそうに動き回る大人たちは、子どもと向き合う時間をとる余裕がありません。

そのことに気がついた先生たちは、避難所で子どもたちと勉強したり、会話をする場を作っていきました。
能登半島地震でも、NPO法人が避難所にいる子どもたちを集めて、遊び場を提供している様子が報道されましたが、3,11の時は教室を含め避難所がいっぱいで、教室1つを確保することも難しかった場合もありました。

そんな時は体育館のすみやステージなどで、先生たちは子どもたちと向き合いました。その中には、養護教員の姿もありました。担任だとか養護教員だとかといった枠を越えて、全教職員で子どもたちをサポートしたのです。

能登半島地震から2週間。すでに避難所で子どもたちをサポートする養護教員を含めた先生たちの活動は始まっているかもしれません。子どもたちはきっと先生たちに会って、ほっとした表情を浮かべているのではないでしょうか。
先生たち自身も被災者で大変な思いをしているのかもしれませんが、子どもたちにとって、震災以前の生活に少しでも近づき、不安や恐怖感を受け止めてくれる人がいることは、今一番大切なのだと思います。